捨てられた男爵令嬢は騎士を目指す〜小姓になったら王子殿下がやたらと甘いのですが?

「おい、なんでアスター殿下がわざわざおれたちの授業を観にいらっしゃるんだよ?」
「……知らないよ」

フランクスに眉をひそめられても、知らないものは知らない。逆にこちらが訊き返したいくらいだ。

今日の授業は魔術の続き。
幻獣について、をさらに深く掘り下げてきた。

「さて、代表的な幻獣にはこの前取り上げたドラゴンとユニコーンがありますが、今回はユニコーンについてです。皆さんもご存知の通り、生来獰猛な生き物であり、無闇に近づくと角で攻撃されてしまいます」

これは、わたしも知ってる。
ただ、わたしの知らないこともある訳で。

「……この通り、ユニコーンの角はカツレ草も及ばぬほどの万能薬になりえます。あらゆる病を治癒する。それゆえ、ユニコーンの角は古来より狙われ続けてきました」

つい2ヶ月前にユニコーンの密猟を撃退した身からすれば、それは実感するしかない。フェニックス騎士団のピッツァさんが潜入捜査するくらいだ。今もなお多発してる。

「騎士になられる皆さんは、くれぐれもこのような真似はなさらぬように。でなければ、ユニコーンの死に際に呪いをかけられる可能性があります」

(呪い……?)

なんだろう?その言葉は妙に引っ掛かる。

「司祭様、呪いってなんですか?具体的には」

フランクスが手を挙げて質問をしてくれて、ナイス!と心の中で親友を褒めた。




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