婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
次の日から、噂好きの友人達をお茶に誘い、様々な事を吹き込んでいった。
しかし、何故か噂は広がらなかった。
思い通りに進まない初めての経験に苛立ち、唇を噛み締めた。
ジュリエットがマルクルスと婚約を上手く破棄した日から、何もかも上手くいかなくなってしまった。

誰に邪魔されているのか、直ぐに分かった。

(リロイ・バーズ……)

でなければ、社交の場に出てこないジュリエットを再起不能にして孤立させることは造作もないはずなのに……。
リロイがジュリエットの為に動くなんて信じられなかったが、カイネラ邸で起こってる内部事情や六人の関係性までは分からない。
ルビーに聞いても、カイネラ邸の侍女に聞いても答えを濁すのだ。

リロイがいる事でなかなか上手く動く事が出来なかった。
昔、キャロラインに近づいて仲を深めようとしていた時期、まだ周囲の身辺関係を把握しきれていなかったが、リロイに誘われるがままパーティーに参加した事があった。
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