婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
「だけど、それはベルジェ殿下を唆す為の嘘だって……」

「それにルビー様をあんなに嫌っていたじゃない!!」

「アナタがしつこくベルジェ殿下に迫っているだけでしょう……!?」

「……ベルジェ殿下は、そのような姑息な手に靡くような方ではありません。皆様、それはご存じでしょう?確かに昔はルビーお姉様を毛嫌いしてましたが、マルクルス様の件でお姉様はずっと私の身を案じてくれていた事をキッカケに、お姉様との仲は良好です」


そう言うと、令嬢達は再び怪訝そうな顔をして話し始めた。


「確かに……ベルジェ殿下が、そんな相手とパーティーに参加するなんて有り得ないわ!」

「お父様とお母様は、私に新しい婚約者をと肖像画を沢山取り寄せていました。カイネラ邸でベルジェ殿下に迫っている状態で、私の両親はそのように動くでしょうか?」

「カイネラ子爵から相手を探していると連絡を来たって、私の幼馴染が言っていたかも……」

「そういえば、わたくしも……カイネラ子爵がジュリエットの婚約者を探し回っているってお父様から聞いたような」

「…………でも、まさか」


不審に思ったのか令嬢達の視線が次々にアイカに集まっていく。


「だったら、アイカ様が嘘を吐いてるの!?」

「わたくし達を騙そうとしたってこと……?」

「皆様、誤解ですわ……それは」

「それは……?」

「…………」

「私の言葉を信じて下さるのなら、今すぐこの場から去る事をオススメ致します……わたくしはベルジェ殿下に黙ってここに居ます。頭の良い皆様なら、この意味が分かりますよね?」
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