婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
その声に先程、出て行った筈のモイセスやルビー、キャロラインやリロイが直ぐに駆けつける。
恐らく扉の外で様子を伺っていたのだろう。
けれど、今はその事に怒っている場合ではない。

ルビーがモイセスと共に居る際に持っている鼻血を吹いた時用の大量の布で顔を押さえた。
キャロラインはジュリエットとお揃いのドレスが鼻血で汚れたことにカンカンに怒っていた。
リロイは「また僕とジュリエット嬢と買いに行こう?」とキャロラインを慰めるように抱き締めている。
モイセスはベルジェに何かあったら困るからと医師を呼んでくると、すっ飛んで行った。
ルビーはそんな背中を嬉しそうに見つめている。

近くにあったソファにベルジェを寝かせて布を取り替えていると……。


「すまない、ジュリエット嬢……パーティーの日に、こんな……かっこ悪い姿ばかりを見せてしまって」


そんなベルジェの言葉に首を横に振った後に耳元で囁くようにいった。

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