婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
(ジュリエット嬢……!その令息はよくない)

そしてそこにルビーが現れると令息達の視線はジュリエットからルビーへと移ってしまう。
安心する反面で、ドレスの裾をつかんでブルブルと肩を震わして悔しそうに唇を噛んでいるジュリエットの姿を見ると、複雑な気持ちになった。

ルビーは「良かった」と、安心したように微笑んでいたが、ジュリエットは「どうして邪魔するの!?」と激怒している。
それを毎回見ていると、ルビーは何か理由があって話しかけているような気がしてならなかった。

(俺と同じ……?いや、まさか)

実際、自分目当てでキャロラインには様々な令嬢や令息が近づいてくる。
主に利用する為だったり、嫌がらせの為だったり……。
そして、それを受けて深く傷つくのは自分ではなくキャロラインなのだ。

(ルビー嬢は、それを防ぎたいのだろうか)

ジュリエットと同じように「邪魔」「顔を出すな」と、キャロラインに怒られるし、邪魔だと分かってはいるが、どうしてもキャロラインを守る為には自分が動くしかないと分かっていた。
父や騎士では守りきれない部分もあるからだ。
それに自分のせいで迷惑を掛けているからこそだろう。
心配で声を掛けずにはいられない。
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