闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
 ザワリ


 驚きつつも納得していると、私の叫びを聞いたクラスメートがみんなひそやかに騒ぎ出した。


「ねぇ、今あの子黒王子のこと名前で呼んだ?」

「うん、確かに聞いた。ってことはやっぱり……」


 変な感じに緊張した雰囲気になって戸惑う。

 名前で呼んじゃいけなかったの?

 でも、櫂人先輩が名前の方が好きだからって名字呼び拒否したんだし……。


「あの先輩、滅多に人に名前呼ばせないのに……」

「ってことはやっぱり片桐さんって黒王子の……」


 目の前の二人を含め、私の周りに集まっていた男子たちも何だか様子がおかしい。

 後退りして、私から距離を取ろうとしているような……。
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