闇の総長はあたらよに運命の姫を求める
「えっと、先輩とは今朝会ったばかりだよ? 坂道に苦戦して遅刻しそうになっていたから、バイクに乗せてくれたの」


 周囲の反応に戸惑うけれど、取られたとか思われても困ると思って説明した。

 でも、私の説明は逆効果だったらしい。

 またザワリと騒然となって、説明してくれている二人以外は更に私から距離を取った。


「本当に乗せてもらったんだ?」

「マジか……彼女ってわけじゃないみたいだけど、気に入られてんのは確実だな」


 周囲の反応に私は困り果てる。

 櫂人先輩を取られたとか言っているような人たちの誤解を解ければと思って事実を話したのに、状況は更に悪くなっている様にしか見えない。

 どうしてこんな反応をしてくるのか分からなくて聞こうとしたけれど、丁度担任の先生が教室に入ってきてしまった。


「さあみんな座ってー」


 先生が来たのに立って話しているわけにもいかない。

 私は自分の席に戻るクラスメートたちを見ながら、後で聞くしかないかとため息を吐いた。
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