Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。
***



「おい。」



(……え?)



声を掛けられた気がして、重い瞼を必死で開いた。



私の目に映ったのは…天使(エンジェル)



あれ?おかしいな。
白い翼もないし、輪っかも付いてない。
それに…おばあさん?



「随分と弱っとるようじゃな。」

「え?」

「どうしたもんか。」



おばあさんは、顎に手をあて、悩んでるみたい。



「仕方ないのう。」

「えっと……」

「さぁ、行くぞ。」

おばあさんの細い手が差し伸べられる。
私は反射的に手を伸ばした。
手と手が触れた瞬間…
周りの景色が一変した。



「えっ!?」

そこは、部屋の中だった。



「さぁ、そこへ。」

おばあさんは、ベッドを指し示した。
私は倒れるように、ベッドに身を横たえた。



「こりゃあ、思ったより弱っとるな。待っとれ。」

おばあさんは部屋から出ていった。



一体、何が起きているのだろう?
そもそも、これって現実?
それとも幻?
私、もしかして、死んだか死にかけてて、幻を見てるのかなぁ?



まとまらない意識の中で、私は、ぼんやりと考えていた。



きっと、幻だ。
ここは、部屋みたいに見えるけど、本当は森なんだ。
大丈夫…じきに全てが終わるから。
私はゆっくりと目を閉じた。
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