Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。
「もう大丈夫そうじゃな。
どうじゃ、何か食べてみるか?」

「え?」

「たいしたもんはないぞ。」

おばあさんに着いていく。
足の動きがぎこちないような気はするけれど、とりあえずは歩けてる。



「そこに座っておれ。」

言われた通り、私は長椅子に腰掛ける。
おばあさんは、奥の部屋に入っていった。



そこはリビング…なのかな?
テーブルの上には、お酒らしき瓶があった。
なんか詳細な夢だね。
すごく生活感のある部屋…
窓からそよぐ風も感じる。



(あぁ……)



しばらくすると良いにおいが漂ってきた。
シチューっぽいにおいだ。
シチュー、だいぶ食べてないな。
っていうか、食事は何日食べてないんだろう。
魔の森の近くのお屋敷で食べた夕飯が最後だったよね。
あの時、何食べたんだっけ?
覚えてないけど、そんなご馳走じゃなかった。
あ、そうだ。確かスープとパンだったよ。
最期なら、特別豪勢なものを食べさせてくれたら良いのに、なんでそんな粗末な…
あ、そうか。少しでも早く死ぬように?
考えて、ゾッとした。



『生贄』という言葉が急に頭に思い出された。



私は今、生死の境にいて、夢を見ているのだと気が付いた。
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