Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。
一生って…鏡がそんなに高いなんて…
もしくは、賃金が有り得ないくらい安いの?



(あ……!)



「おばあさんは魔法使いなんでしょう?
じゃあ、魔法で鏡を出すことは…」

「あぁ、簡単なことじゃ。」

「だったら……」

「ただ、綺麗で大きな鏡を出すのなら、それは簡単なことじゃ。
姿を映すくらいのことなら、偽物でも充分出来る。
じゃが、魔法を発動させるためには、そんな紛い物ではダメなんじゃ。」

おばあさんの言うことは、なんとなく理解出来た。
魔法は色んなことができるけど、神様じゃないんだから、たとえば、家族の誰かが亡くなっても、その人を生き返らせることは出来ない。
そんなようなことなんじゃないかな。



じゃあ、私が元の世界に帰ることは、無理だってこと?
鏡が買えないから?
そんな馬鹿な…



悔しくて情けなくて、涙がこぼれた。



でも、泣いているうちに気が付いた。
私は、魔の森で餓死という最悪の事態は免れたんだ。
本来ならば、私はそう遠くない未来に死んでたはずだったのをおばあさんに救われた。



(そうだ、きっと、なんとかなるよ!)



元の世界に戻ることは難しそうだけど、とりあえず生きてさえいれば、思いもしなかった何かがあるかもしれない。



(まだ希望はあるわ!)
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