Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。




「まぁ!」

「た、ただいま。遅くなりました。」



全部の洗濯が終わったのは、夕方近い時間だった。
洗濯がこんなに疲れるものだなんて、知らなかった。
お昼ご飯も食べてないけど、疲れ過ぎて、食欲もないよ。



「お疲れ様でした。
たくさんだったから、大変だったでしょう?」

「はは、ははは…」

大変じゃなかったとは、嘘でも言い難い。
かといって、大変でしたとも言えないから、私は笑って誤魔化した。



「物干しはあそこです。」

ジョゼットさんが優雅に指差す。



そうだ!洗濯は洗うだけじゃだめなんだ。
洗ったものを干さないといけない。



そう気付いただけで、気分が沈んだ。
でも、やらないわけにはいかない。
私はリヤカーを引っ張って、物干しの近くまで運んだ。



物干し竿らしきものはあるけど、洗濯ばさみはない。
きっと、無いと思ってたよ。
風が吹かないように祈るだけだね。
私は、残り少なくなっている気力と体力を振り絞って、洗濯物を干しまくった。
洗濯物は水をたっぷり含んでるから、とても重いし、竿の位置が高いから、私はいつの間にか全身びしょびしょになっていた。




「ジョゼットさ~ん。終わりました。」

「あら!」

濡れネズミになった私を見て、ジョゼットさんは一瞬固まっていた。
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