Forbidden Love~どうか私に鏡を下さい。
「だ、大丈夫ですよ。
きっとおばあさんがなんとかしてくれます。」

「そうですよね。
そして、魔法医に診てもらったら、母さんはきっと良くなりますよね。」

「はい、だから、それまで頑張って行きましょう!」

私達は、お互いの手を固く握り締めた。



「ところで、ジョゼットさん、習い事はどうなってるんですか?」

「あぁ…謝礼が払えなくなったので、最近は何もやってませんが、自習してますから、大丈夫ですよ。」

そういえば、ジョゼットさんは時折、ふらっといなくなる。
その時に自習してるのかな?



「私も、おばあさんに薬草のこと、教えてもらうことになってるんですよ。
そして、詳しくなったら、街の薬屋で働くつもりなんです。」

「街の薬屋へ…
薬屋さんで働いたら、いくらくらいもらえるんですか?」

「さ、さぁ、そこまではわかりません。」

というか、ここの通貨もわからない。
あ、ここへ来てから、お金なんて見たことないじゃない!



「私も街へ出て働きたいのです。
母にばかり苦労をかけて、申し訳ないですから。
だけど、母は街に出てはいけないと言います。
もしかしたら、私のこの指のことを気にしているのかもしれません。」

そう言って、ジョゼットさんは欠けた中指に目を落とした。
< 62 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop