【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
 案の定、愛良は『何かした? じゃないでしょお姉ちゃん!』と怒りの声を上げていた。


 ごめん、でも分からないんだもん。


『お姉ちゃんの護衛していた俊先輩がこっちに来るんだもん! お姉ちゃんが無事かどうか心配するのは当然でしょう⁉』

 怒鳴られながらもそのことか、と納得した。


 忍野君に言われたから自分が迂闊なことをしたって自覚はある。
 だからそのこと自体には謝った。

「うん、ごめん愛良。……でもさ」

 でも、やっぱり私より愛良の方が危険なんだから護衛は多くいた方がいいと思う。

 そのことを説明すると更に怒られた。


 うん、ごめん。でも後悔はしてない。


「それよりどうなの? 電話して来るってことは、もう大丈夫なの?」

 小姑のようにクドクド説教を始めた愛良の言葉を遮り、私は一番気になっていることを聞いた。


『お姉ちゃんはもっと自分を大事に――って、もー人の話はちゃんと聞いてよね』

 そう文句を言っていたけれど、質問には答えてくれる愛良。


『うん、大丈夫だよ。なんか、他にも色んな人が来てあたしを狙ってるとか言う人たちを捕まえてくれたから』

 色んな人という言い方から察するに、私が思っていた以上に愛良を助けに向かった人数は多かったのかもしれない。

 何にせよもう大丈夫だと言うなら一安心だ。


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