【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
 電話はもう切ってしまった様で、画面が黒い状態のスマホを渡された。


 勝手に切らないで欲しいと思いながら受け取る。

 でも相手の方が切ったのかもしれないし、取り敢えず愛良の無事は確認出来たからいいか、と思い直す。


 それに最初に思っていた、津島先輩が護衛に成りすましているかもしれないっていう不安も、田神先生と話していた様子を見れば大丈夫そうだ。

 さて、それなら家の中に入ろうかな。

 昨日とは違って電話で安否確認が出来たし不安は無い。

 むしろ私に説教するくらい元気だったしね。


 スマホをしまって家に入ろうかと足を進めたところ……。

「じゃあ聖良ちゃん、荷物持って来てくれよ?」

 と声をかけられた。


「はい?」

 荷物?
 何の事?


 首を傾げると津島先輩は追加説明をしてくれる。

「引越しの荷物。愛良ちゃんが来たらすぐに学園に向かえる様にさ」

 でもその説明にも首を傾げた。


 愛良が来たらすぐ学園に?
 でも引越しは明日じゃなかったっけ?


「あ、それとも引越し明日の予定だったからまだ準備出来てない?」

 続いた言葉で、引越しが明日だったって事が私の勘違いではないことは明らかだ。

 何で突然今日引越しという事になったんだろう?


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