【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
飛びついてきそうな勢いの愛良を私は立ち上がって受け止める。
「愛良! 良かった……!」
ギュッと抱き合って、本当に良かったと実感する。
無事だと言われたし、嘉輪を疑っているわけじゃないけれど実際にこの目で見るまでは本当の意味で安心は出来なかったから。
「愛良、ケガはない? あのシェリーって人に酷いことされてない?」
体を離し、顔や手など見える部分をチェックしながら聞いた。
「大丈夫、みんなが助けてくれたから」
そう答えた愛良は「それよりお姉ちゃんだよ!」と逆に聞いて来る。
「あの岸って人に何もされてない⁉ あの人かなりお姉ちゃんに執着してたみたいだし……あの後変なことされてないか本気で心配したんだから!」
その言葉に、私の表情筋が固まった。
しかもその“あの後”の出来事まで思い出してしまい、羞恥と怒りが同時に湧いてくる。
「お姉ちゃん?」
そして間近で私の顔を見ていた愛良がその表情の変化に気付かないわけもなく……。
「やっぱり、何かされたのね⁉ 本当に大丈夫なの? また男の人怖くなったりとかしてない⁉」
まくし立ててくる愛良に慌てた。
せっかくさっきの浪岡君の質問をスルー出来たのに!
これじゃあ何かがあったというのがモロバレだ。
「愛良! 良かった……!」
ギュッと抱き合って、本当に良かったと実感する。
無事だと言われたし、嘉輪を疑っているわけじゃないけれど実際にこの目で見るまでは本当の意味で安心は出来なかったから。
「愛良、ケガはない? あのシェリーって人に酷いことされてない?」
体を離し、顔や手など見える部分をチェックしながら聞いた。
「大丈夫、みんなが助けてくれたから」
そう答えた愛良は「それよりお姉ちゃんだよ!」と逆に聞いて来る。
「あの岸って人に何もされてない⁉ あの人かなりお姉ちゃんに執着してたみたいだし……あの後変なことされてないか本気で心配したんだから!」
その言葉に、私の表情筋が固まった。
しかもその“あの後”の出来事まで思い出してしまい、羞恥と怒りが同時に湧いてくる。
「お姉ちゃん?」
そして間近で私の顔を見ていた愛良がその表情の変化に気付かないわけもなく……。
「やっぱり、何かされたのね⁉ 本当に大丈夫なの? また男の人怖くなったりとかしてない⁉」
まくし立ててくる愛良に慌てた。
せっかくさっきの浪岡君の質問をスルー出来たのに!
これじゃあ何かがあったというのがモロバレだ。