白虎の愛に溺れ死に。
「嫌なら今度から風呂別にします?」
…なんて、答えわかりきってるくせに、本当に意地悪。
「それは嫌。一緒がいい。」と即答したら、クツクツ笑って目を細めながら、「…くく、自分で体洗ったり髪乾かすの怠いだけでしょ?」と少しも照れたりしてくれないから…、
彼の後頭部に手を回してグイッと無理やりこちらを向かせて口を開いた。
「…違う、匡とちょっとでも一緒にいたいだけだもん。」
「……、」
実は、少しだけぶりっ子した。
実は実は…匡って私のぶりっ子に弱いって知ってるんだもん。
ほら、いつも強気な女が、たまに素直に可愛いこと言ったら、ギャップでグラッ…と来るっていうじゃない?
僅かに目を広げて固まってしまった彼を上目遣いで見つめ、「匡ぉ…?」と甘ったるい声で名前を呼べば、フィッと目が逸らされた。
いつも私ばっかり翻弄されてるから、私だって仕返ししたいな…って、そんな対抗心からの言葉だったけれど…
「…ばっか、……可愛いんだけど。」
「…え?」
下から見上げる匡の肌が耳まで赤い。
私を抱えているから顔を隠すこともできないようで…。
至近距離だから、顔がにやけないようにわざと眉間に皺を寄せているのにも気づいちゃった。
ついつい、ふふっと声を出して笑ってしまえば、もう開き直ったらしい匡が赤い顔のままこちらを向き、ジトッと恨みがましく睨まれる。
「………なぁ、わざとしてんだろ。ストレートに可愛いと調子狂う。やめて。」
「………ふふ、可愛い、匡…」
「…うっさい、ベッドでも犯されたいの?」
「うん、犯されたい。」
「…………うっざ、」
本気で嫌そうに顔をしかめて舌を打つ匡。
私にはあまり向けない反抗期の中学生みたいな表情に胸がキュッと締め付けられた。