白虎の愛に溺れ死に。
パシャ、と音を立てて勢いよく抱きつく。
濡れた素肌は先ほどより彼との距離が近づいた気がして、安心感と幸福度が増している。
「…匡、水着かっこいい。」
「ふっ、男の水着なんてどれも一緒でしょ?」
「ううん、匡の水着姿初めて見たもん。」
「そう?俺は莉音の水着姿、結構見たことあるけどね?」
「え?…いつ?」
「学生時代のスクール水着。」
「…スクール水着、って…やだ、変態みたい。」
何の可愛さもないガキの水着姿を見られていたことがなんだか恥ずかしくて。
眉間にシワを寄せて照れ隠しに匡を詰れば、「変態…?ま、否定できませんねー?」と口角を上げた匡は私の腰を持ち上げて自分の太ももの上に乗せた。
「好きな女の水着姿はいつでも魅惑的ですよ」
「…、」
「この水着も。あの時のスクール水着も。…着てるのが莉音なら全部可愛い。」
「…何、言って…」
「でも、あの時は他の男の目もあったし嫉妬でそれどころじゃなかったな。今は独り占めできて嬉しい。」
「…っ、」
ギュッとウエストに加わる彼の腕の力。
胸に埋められた彼の唇がチュッと肌を吸い上げて、そこに出来たのは彼からの愛の印。
「いいね、プライベートプール。こんなことも堂々とできる。」
「…堂々、って…。舎弟に見られても知らないよ?」
ペロッと舌なめずりをした匡があまりにも妖艶で、堪らず目を逸らしてそんなことを言えば…
「…今日、ここに近づいたら殺すって言ってるよ?」
「…っん、」
「ね、誰も来ないけど…どうする?」
「ふっ、ぁ、」
首筋に舌を這わせてから、耳元に甘い声を吹き込む匡はずるい。
さっきから実は期待して、でも屋外だから…と慣れない我慢をしていた私を理解していながらそうやって誘惑してくるんだ。