白虎の愛に溺れ死に。



「手もすべすべだ。ヘルプなんて勿体ない。俺、君のこと指名しちゃおっかな?」


私の手を撫でながら距離を詰めてくる和田さんを蹴飛ばしそうになったが、なんとか我慢。


頭の中で「匡のため、匡のためなんだから…」と繰り返しながらヘタクソな作り笑いを浮かべる私は、


「あはは、MARIAさんに怒られますよ?」と正指名の女の子の名前を出してこの場を逃れようとするが、やや小太りの目の前の男はそんなことでは許してくれない。



「正直もうMARIAちゃんには飽きてきてたんだよ〜。RIONちゃんの方が美人だし、胸も大きいし…」


「…っ、」


「ね、もういっそ、俺専属の愛人にならない?お金なら出すよ?」


「………」



ウエストに腕を絡みつけて、甘えるように左胸に埋められた顔。


あまりの衝撃に体が固まって動けなくなった。


一応、ヤクザの娘だし、人からの攻撃に対するある程度の護身術は身につけているつもりだ。


しかし、こうやって異性、…しかもおじさんに絡まれることなんて経験がなくて、どうすれば良いのか困ってしまう。

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