白虎の愛に溺れ死に。
「…まじで…何やってんだよ、お前…」
「…わっ、…きょ、ぅ」
間接照明だけに照らされた豪華な部屋に入るなり、大理石のテーブルに私を組み敷いて、ビー玉みたいな青い瞳で鋭くこちらを見下ろす白虎。
その背中は逆立って、興奮状態の虎が歯をむき出しにして威嚇しているような迫力があった。
「…あの、匡…ごめんなさ…、えっと、まずは、テツは悪くなくてね?」
「黙れ、他の男の名前を口にすんな。」
「…っ、え、と…」
まずは彼の潔白を証明しようとそこから説明したのが気に食わなかったらしい匡にバッサリと切り捨てられて、一瞬で言葉を見失う私はなんて脆いんだろう。
いつも優しい匡。私の言うことを聞いてくれる匡。自分の話より、私の話をしっかりと聞いてくれる匡。
あまりにも当たり前すぎた私たちの関係性は、全て匡によって作り上げられていたのかと今頃理解させられる。
分かっていたつもりだったけど、思っていた以上に匡に甘やかされて生きてきたんだね、私。
「莉音、…分かるように説明しろよ。」
「…んぅ、」
「は?感じてる場合じゃなくてさぁ…。
なんでそんな格好で、こんな風におっさんから足撫で回されてんだって聞いてんだよ。」
「ご、め…、んぅ、」
苛立ちを抑えずに私の足を撫で上げる匡にどう謝れば許してもらえるのか分からない。
嫌われてしまったんじゃないか、って怖くて仕方がない。
…全部、匡のためにやったのに…、匡を喜ばせるどころか、傷つけて、怒らせて…私、最低だ。
「ごめん、…ごめんなさい…匡、許して…、」
「…」