磁石な恋 ~嫌よ嫌よは嫌なだけ?~
「えええ!?!?」
悠馬が思いきりのけぞる。
「おおお、お母さん!こいつはそういうのじゃなくてただの同僚!跡継ぎはお兄ちゃんも孫もいるでしょ!」
真海が大慌てで否定する。
「今はただの同僚でもこれからそうじゃなくなるかもしれないでしょ。たとえ犬猿の仲だったとしても、男と女なんてどうなるかわからないもんよ。そうね、跡継ぎはもういるから、真海をもらってくれたら嬉しいわ。この子厚化粧だけど意外に料理とか裁縫とか上手なのよ。」
母親はウィンクをしながら心底楽しそうに言う。
「お母さん、やめてよ!!」
「!?」
母親のインパクトが強過ぎて気づかなかったが、悠馬は彼女の腕にダークグレーの毛色の猫が抱かれていることに気がついた。
真ん丸な顔、丸くて大きい離れた目、つぶれて上を向いた小さな鼻、ずんぐりとした体型をしている。
「もずく、ただいま。」
真海が猫を見ながら顔をほころばせる。
「私、この子に会うために実家に帰ってきてるようなもんなんだ。」
そう言いながら悠馬を見ると彼は猫を見たまま固まっている。
「北岡さん、猫苦手?」
母が心配そうに声をかけると、悠馬の顔がどんどんふにゃ~っとしていった。
「・・・いえ、可愛すぎて・・・エキゾチックショートヘアですよね・・・俺、大好きで・・・あの、写真撮ってもいいですか?」
悠馬はまるで推しのアイドルに街で遭遇したかのように興奮で震えている。
「もちろんよ~ほら、もずくちゃん、お写真ですって。」
母がおとなしく腕に収まる猫を彼の方に向ける。
真海はその光景が信じられず唖然として見つめていた。
悠馬が思いきりのけぞる。
「おおお、お母さん!こいつはそういうのじゃなくてただの同僚!跡継ぎはお兄ちゃんも孫もいるでしょ!」
真海が大慌てで否定する。
「今はただの同僚でもこれからそうじゃなくなるかもしれないでしょ。たとえ犬猿の仲だったとしても、男と女なんてどうなるかわからないもんよ。そうね、跡継ぎはもういるから、真海をもらってくれたら嬉しいわ。この子厚化粧だけど意外に料理とか裁縫とか上手なのよ。」
母親はウィンクをしながら心底楽しそうに言う。
「お母さん、やめてよ!!」
「!?」
母親のインパクトが強過ぎて気づかなかったが、悠馬は彼女の腕にダークグレーの毛色の猫が抱かれていることに気がついた。
真ん丸な顔、丸くて大きい離れた目、つぶれて上を向いた小さな鼻、ずんぐりとした体型をしている。
「もずく、ただいま。」
真海が猫を見ながら顔をほころばせる。
「私、この子に会うために実家に帰ってきてるようなもんなんだ。」
そう言いながら悠馬を見ると彼は猫を見たまま固まっている。
「北岡さん、猫苦手?」
母が心配そうに声をかけると、悠馬の顔がどんどんふにゃ~っとしていった。
「・・・いえ、可愛すぎて・・・エキゾチックショートヘアですよね・・・俺、大好きで・・・あの、写真撮ってもいいですか?」
悠馬はまるで推しのアイドルに街で遭遇したかのように興奮で震えている。
「もちろんよ~ほら、もずくちゃん、お写真ですって。」
母がおとなしく腕に収まる猫を彼の方に向ける。
真海はその光景が信じられず唖然として見つめていた。