磁石な恋 ~嫌よ嫌よは嫌なだけ?~
「えっ!?ホ!?」
「工場からの帰りにあるビジネスホテルだよ。道混んでて日野さん車酔いしちまって。お前の熱中症のこと思い出して心配でさ・・・車酔いだから休めば治ると思うけど。寝不足だったみたいで今はよく寝てる。」
「そうだったんだ・・・。」
一瞬ホッとしたが、悠馬がかなり声を潜めているということはビジネスホテルの狭い部屋にふたりきりということだろう。その状況を想像すると心は決して穏やかにはならない。
───悠馬も日野さんもそんな人じゃない。わかってるのに・・・。
「・・・悪い。今日の約束さ・・・。」
悠馬は更に声を潜め、すまなそうな口調になった。
「あ、その件なら全然気にしないで!全く問題ないから!」
「遅れるけど・・・」
「あはは、私そういうの全然大丈夫だからさ!気にしないで。じゃあお大事にね。気をつけて。」
「あ、おい・・・っ。」
やたら明るく言って一方的に電話を切る。彩木に『今城さん、大丈夫ですか?北岡さんは・・・?』と聞かれ、彼女と葉吉に日野の体調不良を伝えると真海は席を立ち足早にオフィスを出ていった。
「工場からの帰りにあるビジネスホテルだよ。道混んでて日野さん車酔いしちまって。お前の熱中症のこと思い出して心配でさ・・・車酔いだから休めば治ると思うけど。寝不足だったみたいで今はよく寝てる。」
「そうだったんだ・・・。」
一瞬ホッとしたが、悠馬がかなり声を潜めているということはビジネスホテルの狭い部屋にふたりきりということだろう。その状況を想像すると心は決して穏やかにはならない。
───悠馬も日野さんもそんな人じゃない。わかってるのに・・・。
「・・・悪い。今日の約束さ・・・。」
悠馬は更に声を潜め、すまなそうな口調になった。
「あ、その件なら全然気にしないで!全く問題ないから!」
「遅れるけど・・・」
「あはは、私そういうの全然大丈夫だからさ!気にしないで。じゃあお大事にね。気をつけて。」
「あ、おい・・・っ。」
やたら明るく言って一方的に電話を切る。彩木に『今城さん、大丈夫ですか?北岡さんは・・・?』と聞かれ、彼女と葉吉に日野の体調不良を伝えると真海は席を立ち足早にオフィスを出ていった。