悪徳転生公女の他国王太子妃生存計画~それでも王太子を愛してしまいました
「小説なんて…いくらでも好きなように話を作れるからな。事実、全く違う方向に話は進んでるし…そもそも俺はイザベルを女性としては見たことなかったからな。オフィーリアと会う前から、そんな話にはなってなかったってことだ」
「わたしも今はそう思います。けれど…最初はイザベルこそがアシュトン様にふさわしいと…思っていました」
「今でもそう思っているのか?」
少し悲しそうな顔に見える。
「いいえ。イザベルが思っていたような女性じゃなくって、失望して、それで、あ、この世界は小説の世界じゃないんだって気づいたんです。イザベルはわたしの推しでしたから」
「推し?」
「ええ。わたしが暮らしていた世界では小説とかで好きなキャラ…えっと登場人物のことをそう呼びます。イザベルが大好きで、何故アシュトン殿下と結ばれなかったのかと、オフィーリアを憎んでたんです。わたし」
「……」
「でも、実際会ったらアシュトン様にどんどん惹かれていく自分に気づいて…ダメだって思うのに、アシュトン様はイザベルを愛してるんだって思うのに、やめられなかった」
「やめてくれなくてよかったよ」
「イザベルに失望して、小説の通りじゃないってわかってからは、アシュトン様を好きだと自覚して、それで…ちゃんと妃として、生きていこうって思って…けれど…怖くて」
「怖い?」
「ええ。わたしはかつて悪女だったんです。わたしの意志ではなかったとしても。まわりはわたしを恨んでいる人はたくさんいる。過去のわたしを知ってアシュトン様に嫌われたらと思うと…それが怖くて…。それに異世界から来たなんて…そんな話気持ち悪いって思われるだろうし、頭がおかしいって思われるだろうし、そんな話、一生できないし…って…。本当のこと言いたいのに…言ったら嫌いになられるかもしれないってそんなことばかり考えて…」
「何言ってるんだ。俺が嫌いになるわけ…」
「けれど、アシュトン様は子どもを作ろうとなさらないではありませんか?!」
「え?」
「わたしも今はそう思います。けれど…最初はイザベルこそがアシュトン様にふさわしいと…思っていました」
「今でもそう思っているのか?」
少し悲しそうな顔に見える。
「いいえ。イザベルが思っていたような女性じゃなくって、失望して、それで、あ、この世界は小説の世界じゃないんだって気づいたんです。イザベルはわたしの推しでしたから」
「推し?」
「ええ。わたしが暮らしていた世界では小説とかで好きなキャラ…えっと登場人物のことをそう呼びます。イザベルが大好きで、何故アシュトン殿下と結ばれなかったのかと、オフィーリアを憎んでたんです。わたし」
「……」
「でも、実際会ったらアシュトン様にどんどん惹かれていく自分に気づいて…ダメだって思うのに、アシュトン様はイザベルを愛してるんだって思うのに、やめられなかった」
「やめてくれなくてよかったよ」
「イザベルに失望して、小説の通りじゃないってわかってからは、アシュトン様を好きだと自覚して、それで…ちゃんと妃として、生きていこうって思って…けれど…怖くて」
「怖い?」
「ええ。わたしはかつて悪女だったんです。わたしの意志ではなかったとしても。まわりはわたしを恨んでいる人はたくさんいる。過去のわたしを知ってアシュトン様に嫌われたらと思うと…それが怖くて…。それに異世界から来たなんて…そんな話気持ち悪いって思われるだろうし、頭がおかしいって思われるだろうし、そんな話、一生できないし…って…。本当のこと言いたいのに…言ったら嫌いになられるかもしれないってそんなことばかり考えて…」
「何言ってるんだ。俺が嫌いになるわけ…」
「けれど、アシュトン様は子どもを作ろうとなさらないではありませんか?!」
「え?」