悪徳転生公女の他国王太子妃生存計画~それでも王太子を愛してしまいました
「オフィ…。起きていたのか」

最近2人きりのときはオフィと呼ぶアシュトン。
ギュっと抱きしめられキスをされるとおなかの奥がきゅんとうずく。

「今日は最後の街だ。あの街はマウザナイト人が結構いるらしいから懐かしい言葉をきけるかもしれないぞ」

「ええ」

マウザナイト。自分にとっては特に何の未練もない国。
過去のオフィーリアなら懐かしがったかもしれないけれど…。

けれど、言えない。
本当の事はずっと隠していかなければならない。

「楽しみですわ。アシュトン様」

オフィーリアはにっこり笑うとアシュトンの胸にキスをし、起き上がった。
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