天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
「啓介さん。お土産のスイートポテトなの。お皿を使いますね」
先程聞いた引き出しを開け、手頃なサイズのものを二つとフォークを取り出した。
私が並べてソファの前のコーヒーテーブルに並べると彼は紅茶を持って運んできた。
「砂糖いる?」
「大丈夫です」
彼は私の隣に座り、早速スイートポテトを食べ始めた。
「いただきます!」
クシャッと表情が緩む。そんな顔はやはり秘書の顔とは違い可愛く見える。
ううん、昨日から秘書の顔なんて忘れてしまうくらい彼の甘い表情しか見ていない。今までとは関係が変わったのだと感じてばかりいる。
「やっぱり美味い」
「ありがとう。こんなに喜んでもらえて嬉しい」
パクパクとあっという間にひとつ食べてしまう。
2つ目にも手を伸ばしており、人に食べてもらえる嬉しさを久しぶりに実感した。母がいなくなってから私が料理を振る舞う相手はおらず、それが故に私自身が食べる物も手抜きが多い。目の前で美味しいって食べてもらえるのが、こんなに嬉しいんだと思い出し目が潤む。
「どうした?」
「あ、ううん。目の前で美味しいって食べてもらうのが久しぶりでちょっと嬉しくて。自分ひとりだと食べるのも味気ないし、作る張り合いもなくてね。だからパクパク食べてくれる姿を見てなんだか胸がいっぱいになっちゃった」
「そうか」
私の頭を何度も撫でてくれる。
「今度は一緒にご飯を食べよう。茉莉花作ってくれる? 俺も一緒に作るから一緒にやろう」
「はい」
私は手で涙を拭いながら笑った。
先程聞いた引き出しを開け、手頃なサイズのものを二つとフォークを取り出した。
私が並べてソファの前のコーヒーテーブルに並べると彼は紅茶を持って運んできた。
「砂糖いる?」
「大丈夫です」
彼は私の隣に座り、早速スイートポテトを食べ始めた。
「いただきます!」
クシャッと表情が緩む。そんな顔はやはり秘書の顔とは違い可愛く見える。
ううん、昨日から秘書の顔なんて忘れてしまうくらい彼の甘い表情しか見ていない。今までとは関係が変わったのだと感じてばかりいる。
「やっぱり美味い」
「ありがとう。こんなに喜んでもらえて嬉しい」
パクパクとあっという間にひとつ食べてしまう。
2つ目にも手を伸ばしており、人に食べてもらえる嬉しさを久しぶりに実感した。母がいなくなってから私が料理を振る舞う相手はおらず、それが故に私自身が食べる物も手抜きが多い。目の前で美味しいって食べてもらえるのが、こんなに嬉しいんだと思い出し目が潤む。
「どうした?」
「あ、ううん。目の前で美味しいって食べてもらうのが久しぶりでちょっと嬉しくて。自分ひとりだと食べるのも味気ないし、作る張り合いもなくてね。だからパクパク食べてくれる姿を見てなんだか胸がいっぱいになっちゃった」
「そうか」
私の頭を何度も撫でてくれる。
「今度は一緒にご飯を食べよう。茉莉花作ってくれる? 俺も一緒に作るから一緒にやろう」
「はい」
私は手で涙を拭いながら笑った。