天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
懐かしい場所をうろうろ歩き回り、疲れた頃いつも遊んでいた公園にたどり着いた。

ここでいつも友達と遊んでいて、仕事帰りの母が寄ってくれ、一緒に帰っていたなと懐かしくなり涙がポロポロとこぼれ落ちてきた。

ハハハ。
嫌だなぁ、泣くなんて情けない。
母が亡くなってから今日まで歯を食いしばって頑張ってきたじゃない。
啓介さんのことだって大丈夫。
もし彼に下心があって私と付き合っているのならそこまでじゃない。
またひとりに戻るだけだ。
大丈夫、大丈夫。
何度も心の中でそう唱えた。
あたりは真っ暗で、先ほど買ったミルクティーも冷たくなっていた。
大丈夫、大丈夫。
私はもう一度心の中で唱え、帰ろうと思い上がろうとした時スマホの着信に気がついた。
バッグから取り出そうとしている間に切れてしまったが取り出すとメッセージや着信が何度もあり驚いた。
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