天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています

団欒

神戸から帰ると街はお正月モードに切り替わっていた。
私は安治郎のみんなに冷やかされながらも年末の忙しさに追われていた。お土産を渡すと根掘り葉掘り聞かれたが私が赤くなるとそれ以上は突っ込まない大人の対応をされた。

この辺りの会社は29日まであるところが多いので安治郎も同じく年内は29日までとなった。
啓介さんは31日まで仕事だそうだが元旦から3日までは休みが取れると連絡が来ていた。
神戸から帰ると激務に戻ってしまいメッセージのやり取りしかできなくなってしまった。
けれど胸に下げられた彼からのネックレスをしているだけで彼と繋がっているような気がしていた。こんな高そうなものを普段から付けていいのか悩んだが、彼からは身につけて欲しいと言われ服の下に隠すように仕事中も付けていた。
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