Hold Me Tight
スタッフが楽屋と思しき部屋のドアをノックした。
「高崎さん、市川さんをお連れしました」
「はーいありがと」
楽屋の奥から聞こえてくるのは聞き慣れたあの声だ。スタッフは私に会釈をしてどこかに行ってしまった。
「どうぞ入って座ってー」
「し、失礼します」
私はすすめられた応接セットの椅子に恐る恐る腰掛けた。彼はふたり分のコーヒーカップを持ってきてひとつを私の前に置き、テーブルを挟んで私の前の椅子に座った。
「ありがとうございます」
彼は舞台衣装のまま、肩にはタオルをかけている。胸元もはだけたままで、目のやり場に少々困る。
「どうだった?楽しめた?」
「あ、はい。とても、楽しめました」
言葉がうまく出てこないうえに、あからさまに目が泳いでしまう。
「莉緒ちゃん、なんか変だよ。どうしたの?」
歯を見せて「ははは」と笑う彼はいつもの高崎さんだ。
「いや、なんか、拍子抜けしちゃって。ステージ上の高崎さんがいつもとあまりに違いすぎて…」
「僕、かっこよかった?」
「かっ…。かっこよかった、です…」
「本当にぃ?」
「正直言って、高崎さんしか見てなかったです」
「そんなこと言われたらさすがに照れるな」
彼は口元をおさえ、目を細めて笑った。
「あの、なんで私をコンサートに呼んでくれたんですか?」
「ん?」
彼はコーヒーを一口飲んだ。
「それ聞いちゃう?」
彼は伏し目がちに「へへ」っと軽く笑った。
「莉緒ちゃんは、僕がバンドマンだってことを知らなそうだったからしばらく様子を見ておこうと思ってたんだけどね。でも、もっと僕のことを知ってほしいって思ったんだよ」
「それは、どういう…?」
「何回も言わないよ?だからつまり、僕は莉緒ちゃんが好きなんだよ」
「は?え?えー!?」
突然の告白に驚きと戸惑いでうろたえてしまった。
「高崎さん、市川さんをお連れしました」
「はーいありがと」
楽屋の奥から聞こえてくるのは聞き慣れたあの声だ。スタッフは私に会釈をしてどこかに行ってしまった。
「どうぞ入って座ってー」
「し、失礼します」
私はすすめられた応接セットの椅子に恐る恐る腰掛けた。彼はふたり分のコーヒーカップを持ってきてひとつを私の前に置き、テーブルを挟んで私の前の椅子に座った。
「ありがとうございます」
彼は舞台衣装のまま、肩にはタオルをかけている。胸元もはだけたままで、目のやり場に少々困る。
「どうだった?楽しめた?」
「あ、はい。とても、楽しめました」
言葉がうまく出てこないうえに、あからさまに目が泳いでしまう。
「莉緒ちゃん、なんか変だよ。どうしたの?」
歯を見せて「ははは」と笑う彼はいつもの高崎さんだ。
「いや、なんか、拍子抜けしちゃって。ステージ上の高崎さんがいつもとあまりに違いすぎて…」
「僕、かっこよかった?」
「かっ…。かっこよかった、です…」
「本当にぃ?」
「正直言って、高崎さんしか見てなかったです」
「そんなこと言われたらさすがに照れるな」
彼は口元をおさえ、目を細めて笑った。
「あの、なんで私をコンサートに呼んでくれたんですか?」
「ん?」
彼はコーヒーを一口飲んだ。
「それ聞いちゃう?」
彼は伏し目がちに「へへ」っと軽く笑った。
「莉緒ちゃんは、僕がバンドマンだってことを知らなそうだったからしばらく様子を見ておこうと思ってたんだけどね。でも、もっと僕のことを知ってほしいって思ったんだよ」
「それは、どういう…?」
「何回も言わないよ?だからつまり、僕は莉緒ちゃんが好きなんだよ」
「は?え?えー!?」
突然の告白に驚きと戸惑いでうろたえてしまった。