お転婆姫は命がけ。兄を訪ねて三千里!
一応、ノックしてから扉を開けたカルヴァドスは、ベッドの上に無防備に横になるアイリーンの姿に、ハートを鷲掴みにされるような、不思議な感覚を覚えた。
それは、かつて海の女神の神殿で祈りをささげる姫巫女の姿を見たときに感じたのと同じ感覚だった。
仲間にいわせると、それは質の悪い一目惚れで、絶対に自分のものに出来ない相手に対して感じる、ある意味背徳的な含みを持つものだとか何とかと説明されたが、実際、その直後に姫巫女は近衛の隊長と婚約を発表したわけで、お姫様だから手が届かないだけでなく、他人の婚約者に懸想するなんて言うのは、港という港に熱狂的なファンクラブを持つ色男のカルヴァドスがするには相応しくない恋だと皆にひやかされた。
しかし、目の前にいるアイリス・ローラ・エンゲルバートと名乗る娘は、王女でもないし、恋人を追いかけて親の決めた結婚から逃げようとしている時点で、別にカルヴァドスが惚れても口説いても問題のない相手だった。ましてや、こうも無防備に寝られると『どうぞお好きにお召し上がり下さい』言われているような気がしてくるから、男というのは困ったものだと、カルヴァドスは頭を掻きながらベッドに歩み寄った。
質の良いシルクのスカーフで隠してあった髪の毛は、寝返りをうったときにスカーフがはずれたせいでベッドカバーの上に花が咲くように広がり、美しく光り輝いていた。
思わず、そっと手を伸ばして髪の毛にふれると、よく手入れの行き届いたストロベリーブロンドの髪の毛は柔らかく、羽のように軽く、上質な薔薇の薫りがした。
(・・・・・・・・綺麗だ。この透けるような白い肌、ストロベリーブロンドの髪の毛、間違いない。あの日、神殿でみたのは、彼女だ・・・・・・・・)
何度もデロスに寄港し、いろんな女性を見てきたが、姫巫女のストロベリーブロンドとは皆違って、くすんでいたり、赤味が強かったり、ここまで完璧に美しいストロベリーブロンドの髪をカルヴァドスは見たことがなかった。
それは、かつて海の女神の神殿で祈りをささげる姫巫女の姿を見たときに感じたのと同じ感覚だった。
仲間にいわせると、それは質の悪い一目惚れで、絶対に自分のものに出来ない相手に対して感じる、ある意味背徳的な含みを持つものだとか何とかと説明されたが、実際、その直後に姫巫女は近衛の隊長と婚約を発表したわけで、お姫様だから手が届かないだけでなく、他人の婚約者に懸想するなんて言うのは、港という港に熱狂的なファンクラブを持つ色男のカルヴァドスがするには相応しくない恋だと皆にひやかされた。
しかし、目の前にいるアイリス・ローラ・エンゲルバートと名乗る娘は、王女でもないし、恋人を追いかけて親の決めた結婚から逃げようとしている時点で、別にカルヴァドスが惚れても口説いても問題のない相手だった。ましてや、こうも無防備に寝られると『どうぞお好きにお召し上がり下さい』言われているような気がしてくるから、男というのは困ったものだと、カルヴァドスは頭を掻きながらベッドに歩み寄った。
質の良いシルクのスカーフで隠してあった髪の毛は、寝返りをうったときにスカーフがはずれたせいでベッドカバーの上に花が咲くように広がり、美しく光り輝いていた。
思わず、そっと手を伸ばして髪の毛にふれると、よく手入れの行き届いたストロベリーブロンドの髪の毛は柔らかく、羽のように軽く、上質な薔薇の薫りがした。
(・・・・・・・・綺麗だ。この透けるような白い肌、ストロベリーブロンドの髪の毛、間違いない。あの日、神殿でみたのは、彼女だ・・・・・・・・)
何度もデロスに寄港し、いろんな女性を見てきたが、姫巫女のストロベリーブロンドとは皆違って、くすんでいたり、赤味が強かったり、ここまで完璧に美しいストロベリーブロンドの髪をカルヴァドスは見たことがなかった。