お転婆姫は命がけ。兄を訪ねて三千里!
しかし、外海に出た船の揺れは激しく、見る間にアイリーンの顔が蒼くなっていった。
「レディ?」
「気分が・・・・・・」
「ああ、そりゃ船酔いだ。こっちへ」
手を引かれて進もうとするものの、胃の中のものどころか、胃ごと口から出てきそうな感じがして、アイリーンは船縁にしがみつくと、頭を海に突き出して、一気に胃の中のものを吐き出した。
吐き出すと言っても、夕べ食べたシチューとパン、赤ワインの殆どは消化済みなので、出てくるのは胃液ばかりだが、以前、パレマキリアへ向かう速馬車で寄った時のことを思い出したアイリーンは、出ようが出まいが、出したいと思うならこのまま船縁で一晩でも頑張ってやるつもりでしがみついた。
しかし、アイリーンの体はすぐにカルヴァドスに抱き上げられ、船室へと連れ戻された。
「もう、何も出ないから、部屋でおとなしくしていた方がいい。一応、ドクターに声をかけてくる」
そう言って立ち上がろうとするカルヴァドスの手をアイリーンが掴んだ。
「私は大丈夫です。以前、速馬車でも酔ったことがあるので、同じ様なものだと思います。だから、お仕事に戻ってください」
「レディ・・・・・・」
「自分のことは、自分で出来ますから。お水だけ、戴けますか? 前回、酔ったときに水分を補給しないといけないと教わったので」
「分かった。持ってこさせる」
カルヴァドスは言うと、空気が入れ替わるように窓を少し開け、アイリーンを置いて部屋から出ていった。
カルヴァドスが頼んでくれたので、若いクルーがすぐに水差しに一杯の水を届けてくれた。
☆☆☆
「レディ?」
「気分が・・・・・・」
「ああ、そりゃ船酔いだ。こっちへ」
手を引かれて進もうとするものの、胃の中のものどころか、胃ごと口から出てきそうな感じがして、アイリーンは船縁にしがみつくと、頭を海に突き出して、一気に胃の中のものを吐き出した。
吐き出すと言っても、夕べ食べたシチューとパン、赤ワインの殆どは消化済みなので、出てくるのは胃液ばかりだが、以前、パレマキリアへ向かう速馬車で寄った時のことを思い出したアイリーンは、出ようが出まいが、出したいと思うならこのまま船縁で一晩でも頑張ってやるつもりでしがみついた。
しかし、アイリーンの体はすぐにカルヴァドスに抱き上げられ、船室へと連れ戻された。
「もう、何も出ないから、部屋でおとなしくしていた方がいい。一応、ドクターに声をかけてくる」
そう言って立ち上がろうとするカルヴァドスの手をアイリーンが掴んだ。
「私は大丈夫です。以前、速馬車でも酔ったことがあるので、同じ様なものだと思います。だから、お仕事に戻ってください」
「レディ・・・・・・」
「自分のことは、自分で出来ますから。お水だけ、戴けますか? 前回、酔ったときに水分を補給しないといけないと教わったので」
「分かった。持ってこさせる」
カルヴァドスは言うと、空気が入れ替わるように窓を少し開け、アイリーンを置いて部屋から出ていった。
カルヴァドスが頼んでくれたので、若いクルーがすぐに水差しに一杯の水を届けてくれた。
☆☆☆