お転婆姫は命がけ。兄を訪ねて三千里!
サロンの外を走り回っている若いクルーを捕まえると、陸を離れてすぐの間しか飲むことの出来ない、ミルクティーを運ぶように命じて自室に戻った。
表向き、全てのクルーの前では、カルヴァドスも、船長を頭と仰ぐ船の秩序は護るようにしている。しかし、実のところ、船長の持っていた修理の必要な船を新品同様に修理させ、帝国のお墨付きの認定を受けられるようにしたのも、殆どのクルーを集めたのもカルヴァドスだった。
父親と意見が対立し、無理矢理に好きでもないというか、逢ったこともない女性との結婚話を進められ、あわや結婚式という、ギリギリのギリギリで父の計画を知ったカルヴァドスは、親子の縁を切ると言い切って家を飛び出した。
しかし、幼い頃から仕えていたドクターや、諸々のメンバーが持ち切れないほどの手切れ金と共に現れ、しばらく国内を旅していたカルヴァドスは、憧れていた海へ出る決心をした。
カルヴァドスが一等航海士としての知識と資格をとる間に、部下達が見つけてきたボロ船と船長を使い、カルヴァドスが乗るからと、部下達が用意した帝国のお墨付きのお陰で、仕事にあぶれることはなく、帝国を中心に東へ西へ、好きに旅をし、必ず海の女神の祭礼の時はデロスに立ち寄るようにした。
最初に見て心を奪われた時、その話を聞いた部下達は口を揃えて『それは犯罪です』と言った。
それは、記憶が正しければ、アイリーンが婚約する四年も前、つまり、十二歳だったから。
神々しくは見えても、幼さが残る身のこなしだった。
でも、年を重ねるごとに幼さは消え、上品な女性らしさが気配に感じられるようになっていった。
もうすぐ、アイリーンに恋していると言っても犯罪呼ばわりされなくて済むと思った矢先、アイリーンは婚約した。
お祭りムードかと思いきや、デロスの城下町は荒れていた。理由は、純血のデロス人ではない男とアイリーンが婚約したから。
今まで、王族は基本、純血のデロス人貴族を伴侶に選んできたから、そうしないと、デロスの象徴である透き通るようにしろい肌。どんなに陽に当たっても、白さを保つ特殊な肌と、輝く髪の色を失ってしまうから。王族からデロスの象徴が失われたら、それは、デロスがデロスで無くなるくらい大事だ。
表向き、全てのクルーの前では、カルヴァドスも、船長を頭と仰ぐ船の秩序は護るようにしている。しかし、実のところ、船長の持っていた修理の必要な船を新品同様に修理させ、帝国のお墨付きの認定を受けられるようにしたのも、殆どのクルーを集めたのもカルヴァドスだった。
父親と意見が対立し、無理矢理に好きでもないというか、逢ったこともない女性との結婚話を進められ、あわや結婚式という、ギリギリのギリギリで父の計画を知ったカルヴァドスは、親子の縁を切ると言い切って家を飛び出した。
しかし、幼い頃から仕えていたドクターや、諸々のメンバーが持ち切れないほどの手切れ金と共に現れ、しばらく国内を旅していたカルヴァドスは、憧れていた海へ出る決心をした。
カルヴァドスが一等航海士としての知識と資格をとる間に、部下達が見つけてきたボロ船と船長を使い、カルヴァドスが乗るからと、部下達が用意した帝国のお墨付きのお陰で、仕事にあぶれることはなく、帝国を中心に東へ西へ、好きに旅をし、必ず海の女神の祭礼の時はデロスに立ち寄るようにした。
最初に見て心を奪われた時、その話を聞いた部下達は口を揃えて『それは犯罪です』と言った。
それは、記憶が正しければ、アイリーンが婚約する四年も前、つまり、十二歳だったから。
神々しくは見えても、幼さが残る身のこなしだった。
でも、年を重ねるごとに幼さは消え、上品な女性らしさが気配に感じられるようになっていった。
もうすぐ、アイリーンに恋していると言っても犯罪呼ばわりされなくて済むと思った矢先、アイリーンは婚約した。
お祭りムードかと思いきや、デロスの城下町は荒れていた。理由は、純血のデロス人ではない男とアイリーンが婚約したから。
今まで、王族は基本、純血のデロス人貴族を伴侶に選んできたから、そうしないと、デロスの象徴である透き通るようにしろい肌。どんなに陽に当たっても、白さを保つ特殊な肌と、輝く髪の色を失ってしまうから。王族からデロスの象徴が失われたら、それは、デロスがデロスで無くなるくらい大事だ。