エリート外科医との政略結婚は、離婚予定につき~この愛に溺れるわけにはいきません~
碧は深く熱いキスをしながらさらに腰の動きを速め、珠希の感じる場所を執拗に責め続けている。
とっくに碧によって探リ出されたある一点に固い熱が触れるたび、珠希の背筋から脳天に甘美な痺れが走る。

「いやっ。いやなのっ。そこはもうむりなのっ」
「気持ちいいくせに」

頭を左右に振り乱し必死で快感を逃がそうとする珠希に、碧は容赦なく自身を打ち付ける。しつこく追い詰めるような激しい動きに、珠希は乾いた声をあげながら涙を流す。
初めて知る碧の激しさから逃げ出しそうになるが、次第に自らも胸を差し出し新たな刺激を欲してしまう。
碧に変えられてしまった、そんな淫らな身体が恥ずかしくてたまらない。
そして愛おしい。
碧の額から落ちる汗が、珠希の胸の先端に落ちる。

「ふ……んっ」

そのわずかな刺激にすら声を我慢できないほど珠希の身体は敏感になり、碧の動きに合わせて腰を揺らし始めている。

「俺を見ろ」

真上から落ちてくる情欲が滲む声に、珠希は力を振り絞り閉じていたまぶたを開く。

「一生俺から離れるなよ、いいなっ」
「は、はい……ああっ」

珠希の全身はかあっと熱を帯び、このまま燃え尽きてしまいそうな感覚に怖くなる。

「いい声。いつまでも聞いていられそうだな。この声を聞くのは俺だけだ……」

碧の艶のある声に身体を震わせた瞬間。

「いやあっ……」

身体の深部に途方もない刺激が走り、珠希は全身を硬直させた。
くぐもった碧の声が珠希の鼓膜を揺らしたと同時に、下腹部に熱い熱が広がっていく。

「はあ、はあ……あおいさん……?」

浅い呼吸に合わせて激しく上下する身体は甘い匂いを放ち、上を向いた胸の先は赤く色づいている。
まるで果実のように変化した珠希の身体を、碧は目を細め真上から眺めている。

「この身体は俺のものだ。わかってるよな」

満足げにつぶやく碧の声を、珠希は落ちていく意識の向こう側から聞いていた。




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