クレオ*̣̩エシス

ιστορία*.3─P.S.─




花姫の病室を後にして、羽月は急いで階段を下りる。
自分の背中を押してくれた深夜に、早く報告をしたかった。

───貴方のおかげで、前に進めたよ。私にも、友達が出来たよ……!


「はぁ……っ」


ドアの前で、膝に手を付き、乱れた息を整える。
今は、1番自分が安らげる場所。


───深夜の事を、よく知る。そして、自分の気持ちを見極める。


決意表明をし、彼が待っているであろう病室に足を踏み入れようと、扉を開けると。




「なっ───!?離れろ、桃音……!」


「嫌よ!ずーっと会えなかったんだもの!もう離れないわ!」




知らない少女に押し倒されている、彼の姿があった。


「は、羽月………!」


思考が混乱し、絶句している羽月を見つけ、深夜は青ざめる。
背を向けていた桃音も、羽月の存在に気がついたのか、ゆっくりと後ろを振り返る。


「貴方、誰?」


冷たく尋ねられた言葉は、これからの波乱の幕開けには、ピッタリだった。




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