悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「理想の男が現れたら結婚するって言っていたでしょう?」
「そう……でしたっけ?」
「誤魔化そうとしても無駄ですよ? 一語一句、申し上げましょうか。思い出すまでじっくりと……」
「あっ……あぁ、思い出しました」

初めて会った時にモジモジと恥ずかしそうにしていた気弱なダリルは、相当腹黒く拗らせてしているように見えるのだが、気のせいだろうか。
(オイ、俺様で誰にも興味がない冷めたキャラはどこいった……!)
そんなツッコミも心の中で消えていく。

「どうすれば、僕の事を好きになってくれますかね。貴方の理想になれるようにいくらだって努力しますが」
「……い、いくらダリル殿下が頑張ったとしても、わたくしは貴方の婚約者にはなりたくないのですッ」
「理由を……理由を教えてくださいませんか?」

理由は将来、ヒロインと出会う事で本物の愛を知って、皆の前で婚約破棄されてしまい森に投げ捨てられる可能性があるからなんて言える訳もない。
それに加えて、学園に入るまで不安だからなんて言えない。
しかし一番の理由はめんどくさそうだからなんて……。
(ーーーー言えねえぇぇっ!!)
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