悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
確かにダリルは美しく魅力ある男性に育つ。
しかし、そんなにも執着する程の価値があるのだろうか。
王妃になりたいという理由ならばまだ分かる。
しかしトリニティはダリルに愛されたい、ダリルの瞳に映りたいという願いの為に動いていたような気がした。
トリニティの人生を狂わしてしまうほどの執着と愛……なんと恐ろしいのだろうか。
「はぁ……憂鬱」
「なんか……今日のお嬢様はいつもと違いますね」
「そ、そんな事ないわ! それよりも聞いてケリー! わたくし、ケリーの言葉で気付いたの……ダリル殿下に嫁ぐ事だけが全てじゃないって」
「お嬢様……ケリーの言う事に耳を傾けて下さるのですか!?」
「えぇ、勿論」
「嬉しいっ! ケリーは感激です!」
「わたくしはケリーについて行くわ!」
「お嬢様……ッ!」
「さぁ、ケリー! 一緒に金持ちに嫁ぐ為に、全力を尽くしましょう!」
「お金持ちに嫁ぐ……? ケリーもですか? よく分からないですけど、ケリーは安心しました」
ケリーはホッと胸を撫で下ろしている。
この異世界に来てから思っていた。
裏切らない絶対的な味方が欲しいと。
それにケリーは将来大金持ちの元に嫁ぐ女性だ。
気に入られてコネを作っておいて損はない。
そしたら何かあった時に雇ってもらえるかもしれない。
(ケリーと仲を深めておくのは大切よね)
それによくよく考えれば学園でトリニティが暴走を始めたのはケリーの助言が無くなった事も大きいのではないだろうか。
大してこの乙女ゲームの知識はないし根拠もないが、長年の勘が申している。
『ケリーはいい仕事をする』と。
しかし、そんなにも執着する程の価値があるのだろうか。
王妃になりたいという理由ならばまだ分かる。
しかしトリニティはダリルに愛されたい、ダリルの瞳に映りたいという願いの為に動いていたような気がした。
トリニティの人生を狂わしてしまうほどの執着と愛……なんと恐ろしいのだろうか。
「はぁ……憂鬱」
「なんか……今日のお嬢様はいつもと違いますね」
「そ、そんな事ないわ! それよりも聞いてケリー! わたくし、ケリーの言葉で気付いたの……ダリル殿下に嫁ぐ事だけが全てじゃないって」
「お嬢様……ケリーの言う事に耳を傾けて下さるのですか!?」
「えぇ、勿論」
「嬉しいっ! ケリーは感激です!」
「わたくしはケリーについて行くわ!」
「お嬢様……ッ!」
「さぁ、ケリー! 一緒に金持ちに嫁ぐ為に、全力を尽くしましょう!」
「お金持ちに嫁ぐ……? ケリーもですか? よく分からないですけど、ケリーは安心しました」
ケリーはホッと胸を撫で下ろしている。
この異世界に来てから思っていた。
裏切らない絶対的な味方が欲しいと。
それにケリーは将来大金持ちの元に嫁ぐ女性だ。
気に入られてコネを作っておいて損はない。
そしたら何かあった時に雇ってもらえるかもしれない。
(ケリーと仲を深めておくのは大切よね)
それによくよく考えれば学園でトリニティが暴走を始めたのはケリーの助言が無くなった事も大きいのではないだろうか。
大してこの乙女ゲームの知識はないし根拠もないが、長年の勘が申している。
『ケリーはいい仕事をする』と。