悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「御無礼をお許し下さいッ! まさか女神メーティス様とは知らずに……!」

しかしいくら目を凝らしてみても、デュランの側にいる『女神』の姿は見えはしない。
そもそも『女神メーティス』とは何者なのだろうか。
タイミングを見計らってリュートに問いかける。

「……あの、どういうことですか?」
「先程は取り乱してしまい申し訳ございません……! ずっと探していたんです! ケリーナルディに会えた事が嬉しくて……興奮のあまり、つい」

リュートは恥ずかしそうにしているが、頬は腫れていて痛そうである。
そして嬉しそうにケリーに熱い視線を送っている。
ケリーに支えられるようにして立ち上がる。
するとケリーは此方をギュッと抱きしめながら、不満そうに声を上げる。

「私はケリーです!」
「いいや、君は記憶を失っているんだ」
「…………記憶?」

両親から聞いたのだが、ケリーは出会った時から記憶がなかったそうだ。
そしてマークとイザベラは道端で倒れていたケリーを屋敷へと連れ帰って保護したらしい。
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