悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「記憶が戻らないとケリーナルディを連れて帰るのは無理じゃないか? イデアリュート」
「ですがっ……! ずっと探していた恋人を折角見つけることが出来たのに! 本当は今すぐ天界に連れて帰りたいのですッ」
「ケリーは嫌ですッ! 絶対絶対、お嬢様の側を離れるなんて嫌です」
「ケリー……」
「女神メーティスも無理に連れていかないほうがいいと言っている。記憶が戻ってからの方がいいと」

デュランが指差す背後の上の辺り……いくら目を凝らしてもやはり女神の姿は見えない。
そんな時、トリニティの記憶の中にあるエルナンデス王国に伝わる御伽噺を思い出していた。
どうやら御伽噺で語られている天使や女神は本当に実在しているようだ。
突然、ファンタジー色が強くなって驚きである。

「デュラン殿下が女神なの? 生まれ変わりか何か?」
「いや、違う……まぁ、色々な事情があって複雑なんだよ」

デュランは珍しく言葉を濁していた。
どうやら天才デュランには知恵の女神メーティスが憑いていて、護られているようだ。
やはり女神もイケメンが好きなのだろうか。
しかしデュランを選んだ女神の気持ちがよく分かる気がした。
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