悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
元々心優しく天使に愛されていた少女、トリニティはダリルに憑いていた悪魔マーベルによって破滅して、ダリルはヒロインに救われた。
きっとトリニティの絶望はマーベルの餌になったことだろう。
(もう、何なのよッ! 考えたら腹立ってきた)
ケリーの胸に顔を埋めながら考えていた。

「王家が……悪魔に気付けないとは、情けない限りだな」
「仕方ありません。精神を蝕む悪魔に気付ける事は殆どありません。記憶を操作できるとなると相当力が強いと推察出来ます。それに最も嫌なやり方で周囲を巻き込みながら全てを破滅させますからね……女神メーティス様はデュラン殿下の安全を最優先にしたのでしょう」
「……それでも悔しいな。それこそダリルに何かが起こったと思うと」
「絶望は彼らの餌ですから。そうやって負の感情を食らいながら力を高めていくつもりだったのでしょう。そして最後はダリル殿下を……」

リュートは小さく首を横に振った。
どんな酷いことが起こるのか、想像したくはなかった。
 
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