悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
(いや、待て! ここは捻くれた返事をしてドン引きさせるのもアリなのでは!?)

「多肉植物が好きです」
「……!」

このトリニティが住む世界にもサボテンらしきものはある。
国からずっと南に行った乾燥地帯だ。
名前までは分からないが、これだけは分かる。
この年齢で多肉植物が好きな少女はそうそう居ない。
ド定番といえば薔薇に百合にガーベラ、マーガレット等々、美しい花は沢山あるのだが、敢えての多肉植物である。

上手くいけばこの話は盛り上がる事なく終わるはずだ。
それにこの国にないので、これ以上話は広がらない。
一人暮らしの部屋の中、心の彼氏であるサボテンのサボ男さんに話しかけていた妄想力を舐めないで頂きたい。
そんなドヤ顔をしていると目を輝かせたダリル。
もしかして嬉しかったのだろうか。

(いや、そんな筈は……)

けれど横にいるマーベルが驚いた顔でこちらを見ているではないか。
冒険するんじゃなかったと後悔していた。
まさかのまさか。
際どい答えで攻めた結果、ダリルの好みと合致してしまったようだ。
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