悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
さすがのダリルもマロリーの粘り強さに疲労を隠せないのか、珍しくぐったりとしていた。
毎日昼休みの度に、マロリー特製ゴリ押し弁当を勧められるので、食堂でご飯を食べられなくなってしまったらしい。
最近は生徒会室でお昼を取っていた。

「コンラッド、大丈夫?」
「全然大丈夫じゃないよ。僕、もう耐えられない……あの人、怖すぎるよ。人間じゃない」
「…………トリニティ様、僕の心配もお願いします」

机に突っ伏しているダリルから、元気のない声が届く。

「あー……えっと、ダリル殿下も大丈夫かしら?」
「えぇ! 今この瞬間から大丈夫になりました」
「そ、そう……なら良かったわ」
「やっぱり、トリニティ様に会うと元気が出ますね」

これが冗談ではなく、本当に元気が出たダリルには驚くばかりだ。
彼の周囲には爽やかな風が吹いている。
最近、必死の思いでダリルとコンラッドにアピールしているマロリーは、トリニティに構っている余裕もないのか、彼女に絡まれることもなく、嫌がらせをされる事もない平和な日々を過ごしていた。
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