悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
そもそも身長が高くてイケメンで包容力があって、家族を大切にして、思いやりがあって、いつも明るくて笑顔が爽やかで、スポーツ万能で、頭が良くて、お金持ちで、海のように広い心で優しく見守ってくれる一途で男らしい素敵な高スペックな男性など、この世の中に存在する訳がないのだ。

全条件を満たすことなど、絶対に不可能。
ニヤリと笑いそうになるのを必死に堪えていた。
そして恐らく『今の』ダリルとは真逆なタイプだ。
ポカンと口を開けて此方を見ている。
きっと『この令嬢は私の手に負えない』とびびっている事だろう。

(大成功よ……!)

ただ理想を語っただけで、決してダリルを否定した訳ではない。
少し我儘に振るまい「気弱なお前にはわたくしの相手は無理だろう?無理だろう?」と見えない圧を掛ける。

(我ながら機転が利いた良い作戦だわ)

ダリルは俯きながらも何かを考え込んでいるように見えたが、作戦が成功した事に気分は高揚していた。
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