悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「もし僕の側に悪魔が居続けていたら、きっとトリニティ様にも害が及んで、兄上を悲しませていたでしょう。そんな事、二度とごめんだ」
「よせ、ダリル……!」
「もう守られているばかりの僕ではありません! 悪魔の事、沢山勉強したんだ。兄上とトリニティ様は僕が守るッ!」
「……ダリル殿下」
「ダリル……」

ダリルはそう言って、ローラの元へと向かった。

「ローラ、僕も手伝う……!」
「ダリル殿下! ありがとうございますッ」
『このっ……次から次へと、小賢しいッ』

ダリルの隠れた努力に感動しているとデュランが小さな溜息を吐く。
そして、今まで見たことのないような優しい顔で「夜な夜なリュートと何をしているかと思いきや……全く」と、言いつつも嬉しそうにしている。

そして、デュランが覚悟を決めたように「メーティス、頼む」と呟いた。
どうやら女神と共に何か話しているようだ。
二人の側へと歩いていく背中を引き留めようとしたが、伸ばした腕をそっと下ろした。
ダリルとローラはデュランの姿を見て、焦った様子で口を開く。
< 240 / 250 >

この作品をシェア

pagetop