悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
ケリーがフローレス家の侍女となった経緯……それはフローレス家の当主であるマークと、その妻であるイザベラが雨の日に道端に倒れていたケリーを保護して、屋敷に連れて帰ってくれたからだった。
しかしケリーは自分の名前以外、全く記憶がなかった。
どこから来たのか、自分が何をしていたのか、何も覚えていなかったのだ。
不憫に思ったマークとイザベラはケリーを侍女として屋敷に置いてくれた。
フローレス家は愛に溢れていた。
二人は政略結婚にも関わらず、互いを尊重し合い大切に思っていた。

フローレス家がとても居心地が良く感じて、恩を返す為にも二人のために尽くしたいと思うようになった。
そんな中、マークとイザベラに子が産まれた。
それが『トリニティ』だった。
トリニティは天使のように可愛らしい容姿と声でフローレス家に光を与えた。

(トリニティ様は、マーク様とイザベラ様と共にケリーが御守り致します……!)

そんな思いでトリニティ付き侍女として働いていた。
彼女は純粋で素直で素晴らしい子供だった。
しかし、トリニティがダリルとの顔合わせをすると聞いて、胸が騒ついていた。
もし………トリニティがダリルと顔合わせをして、ダリルを好きになってしまったらと思うと、何か嫌なことが起きるような気がしたのだ。
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