悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「ありがとう、イザベラ……君は私の女神だ。とりあえず親戚にいい子が居ないか探してみようか」
「そうね、それがいいわ」
「弟か兄が出来れば、少しはトリニティの気も紛れるだろう」

そして、まさか自分が知らない所でそんな会話が起きているとは知らないトリニティは頭を抱えていた。
(お父様とお母様、あんなに乗り気だったのに一体何があったのかしら……)
鏡の前で考え込んでいた。
婚約者が居ないという事は不確定要素に繋がる。
それは目指している最短ルートとは全く違うように思えた。
取り上げられてしまった未来の結婚相手の写真と資料だが、最有力候補の名前や顔はしっかりと覚えている。
(お茶会とかないかしら? そこで近づけたらいいのだけど)

「ハッ……!!」

もしかして乙女ゲームのシナリオ通りに進めという『神からのお告げ』なのだろうかと思い拳を握って歯を食いしばる。
しかし、そんな過酷な運命を跳ね除けて進まなければならない。
もし強制力があるのなら、それに抗って幸せな人生を手に入れたい。
こうなったら自力で他の婚約者を探し出すくらいのことをしなければならない。
(見えない敵に打ち勝ってみせるッ!)
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