悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
トリニティは天使のような笑顔を向けて毎日毎日飽きもせずに迫って来る。
勿論、嬉しくもあるのだが、あまりにも熱烈なアピールに恥ずかしくなって、次第に顔が赤くなるのを感じていた。

「ーーーンッ!」
「!?」
「ケリー、今の聞いたッ!?」
「はいっ! バッチリです。お嬢様」
「「可愛い~」」

トリニティの侍女、ケリーは天然なのか作りものなのかは分からないが、時折理解不能な動きをする。
しかしトリニティはケリーに絶対の信頼を寄せているようだ。

「あらまぁ、羨ましいわ! わたくしも入れて頂戴な」

イザベラ・フローレス
新しい母親であり、とにかく心配になる程にトリニティを溺愛しているが、養子であるコンラッドも、トリニティと同じように愛を分け与えてくれる。
「コンラッドちゃん、今日も最高に可愛いわ」が、イザベラの最近の口癖である。

「おや? 何やら楽しそうじゃないか! 私も入れてくれ」

マーク・フローレス
家の中では子供達を溺愛する普通の……少し普通ではないかもしれない父親である。
しかし一歩外に出れば、その凛々しさと仕事をバリバリとこなす姿に憧れてしまう。
威厳ある外の姿とは違い、屋敷の中ではトリニティとコンラッドが仲良く遊ぶ姿を見てデレデレのデレである。
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