【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
□夫婦になった日

結婚初日の初夜

✱ ✱ ✱



「桃子さん、こんな息子だけど、息子のことよろしくお願いしますね」

「こ、こちらこそ! よろしく、お願いいたします」
 
 その次の週の土曜日、私は千歳の両親に挨拶に来ていた。
 千歳の両親は快く私を迎え入れてくれて、温かい雰囲気で私を受け入れてくれたのが、嬉しいなと思えた。

「至らない息子かもしれないけど、これから支えてあげてくださいね?」

「はい。……もちろんです」

 千歳はお母さん似なのかな?目元とか、お母さんそっくりな気がする。

「でも嬉しいわぁ。千歳にもこんな可愛いらしい奥さんが出来るなんて、お母さんすごく嬉しい」

「大袈裟だな、母さんは」

「あら、ほんとのことじゃない!」
 
 千歳のお母さんは、すごく嬉しそうにニコニコと笑っている。

「千歳、桃子さんに迷惑かけるんじゃないぞ。夫として、精一杯桃子さんを守ってやりなさい」

 千歳のお父さんはすごく心配性なのかもしれないけど、お父さんなりの優しさが伝わってくる。

「分かってるよ、父さん」

「ならいいんだがな」

「父さんは心配性だからな」

「お前はろくでなしだからな」

 そんな親子の会話も、なんだか見ていて微笑ましい。
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