【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「っ、桃子……」

「千、歳……」

 お互いに高ぶったその気持ちが、甘く濃密な時間を生み出していた。
 何度も両手をぎゅっと握り返し、甘く濃密なキスを繰り返すだけで、私はもう千歳の身体に全てを取り込まれていた。

「千歳……好きだよ」

「俺は愛してるから」

「うん……」 

 千歳からもらう愛の言葉がこんなにも嬉しいものだなんて、結婚するまで気付かなかった。
 あの時初めて身体を重ねたあの日、私は千歳のことを少しだけ知ったような気がした。

 千歳がどんな風に私を抱くのかとか、どんな風にキスをするのとか、どんな風に笑うのかとか、あの日初めて知った。
 今まで見たことのない千歳の表情とかを知って、ちょっとだけ千歳のことが分かった気がした。

「ねぇ千歳……?」

「なんだよ」
 
 身体を重ね合った後の余韻が残ったままのベッドの中で、千歳は私の身体を抱きしめている。

「ありがとね」

「何がだよ?」

「……愛してるって、言ってくれて」

 最初は千歳のことなんて男として意識もしてなかったけど、今はもう男として完全に意識させられてる。
 千歳がこんなにも嫉妬深いこととかも知らなかったから、嬉しいと思える。
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