【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「キッチンもキレイだし、使いやすい」

 キッチンが新しいと、料理するのが楽しくなるし、毎日料理したいと思える。

「桃子の手料理に磨きがかかるな」

「そんなに期待しないで」
 
「桃子の料理はみんな美味いからな。楽しみだよ、毎日」

 何か……めっちゃプレッシャーなんだけど。

 千歳のヤツ、わざとプレッシャーかけてきてない? 絶対そうだよね?

「あのさ、プレッシャーかけないでくれる?」

「本音を言っただけだけど?」

「……やっぱムカつく」
 
 なんでこんな変態な男と、私は結婚してしまったのだろうかと、ちょっと後悔しそうになる。

「ムカつくとか言いながら、なんだかんだ嬉しそうじゃね?」

「はっ? そんなことないから」

 とか言いつつ、千歳の言うとおりだなと思っている。 まあ、実際そうなのかもしれないけど。

「俺は嬉しいけどね。桃子が笑ってる顔見てるの」

「……え?」

「桃子には笑顔が一番似合ってるから」

「……っ、ずるいって」

 そうやって私を喜ばせるような言葉をさり気なくくれる千歳は、本当にずるい。
 私が喜ぶ言葉を、千歳は知っているから。

「千歳……大好き、だよ」

 私は千歳に、愛の告白をした。
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