【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜

 
「それ大根?」

 千歳はカゴの中に大根を入れると、今度はほうれん草を手に取りカゴの中に入れていく。

「ほうれん草の他は?」

 そう聞くと今度は、魚売場へと歩いていく。

「これが必要だな」

「これ?」

 カゴの中に入れていたのは、ブリであった。

「もしかして……今日はブリ大根?」

 私の予想が当たったのか、千歳は「正解」と答える。

「いいね。ブリ大根美味しいよね」

「俺がとびっきり美味いブリ大根作ってやるよ」

 その言葉に私は、思わず「そんなハードル上げちゃって、大丈夫なの?」と聞いてしまう。

「大丈夫だ。ブリ大根は、俺の母親の得意料理だったんだよ」

「へぇ、そうなんだ」

 確かに千歳のお母さんの料理、すごく美味しかった。出汁巻き卵、ほんとに美味しかった。
 
「だから俺も、得意料理になった」

「さすがだね、千歳」

 千歳もお母さんの影響で料理するようになったんだ、きっと。

「母親の味を作れるかは分からないけど、俺の自慢の料理だからな」

「すごく楽しみ」

「買うのはこれくらいか。 よし、じゃあ会計して帰るか」
 
 千歳とともにレジへと向かい、会計を済ませ、自宅へと急ぐ。
 



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