婚約破棄したい影の令嬢は
(ティファニーside)



ティファニーの母は元娼婦だった。
けれど母はその美貌とテクニックで幸せを掴み取った。

ティファニーの母はルルシュ伯爵に見初められて伯爵夫人となったのだ。

その華やかな容姿を受け継いだティファニーならば、もっと上へ上り詰められる筈だ。
今まで自分を磨き上げる為に金も時間も使ってきた。

(私はもっともっと上に行けるわ‥!)

学園でティファニーに声を掛けてきた令息達は、ティファニーの体を舐め回すように見ていた。
そんな下劣な男達はティファニーには似合わない。

ティファニーが狙うのは大物だ。

何故か婚約者を作らない王太子のアルフレッドだってティファニーを一目見れば、結婚してくれと頼み込んでくるに違いない。
そう信じて疑わなかった。

どうにかしてアルフレッドとの繋がりを作りたかったティファニーは、アルフレッドと仲の良い令息と距離を詰めようとした。

しかしアルフレッドの友人はティファニーを全く相手にしなかった。
「婚約者がいるから、勘違いされるような事はやめて欲しい」
ティファニーの美貌を前にして断るような男は見る目がないのだ。
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