待てない柑士にひよりあり ~年上御曹司は大人げなくも独占欲が止められない~
私は兄が差し出そうとした見合い写真も見ず、相手がだれかも聞かずにOKを出した。
兄も父も驚いていたが、喜んでくれていた。
(これでいいよね)
壮一を好きだと思うまで二年もかかった。
私はもうきっと誰かを好きだって思うようなことはないだろう。
なら、いっそどうでもいい人と結婚すればいい。
兄や父、祖父の大事に守ってきたものを私も少しは守れるような……実家の助けになるような人と結婚してしまったほうがいい。
(壮一のためにも……)
もしかしたら、それが一番の原因だった。
私は少し自暴自棄になっていたのかもしれない。